こんばんは。
4月の満月。いかがお過ごしですか?
今夜も、西表島からエシカルラジオお届けします。
今回は、デイゴの花のお話です。
一年中緑豊かで、カラフルな花が咲いている西表島には、「季節感がない」と思われがちだ。けれど実は、花の開花や鳥の渡りで、季節の移り変わりを感じることができる。
たとえば、2月頃に咲くサキシマツツジ。透明感のある赤い花が山々を彩ると、田植えのシーズンだ。それから少しすると、センダンの白い小さな花が、あたりに甘い香りを漂わせながら一斉に開花する。
そして、3月下旬から4月にかけて、燃えるような真っ赤な花を咲かせるのがデイゴだ。
九州以北では、卒業式や入学式の花といえば桜が一般的だが、西表島では、満開のデイゴが旅立ちを彩る。
沖縄県の県花でもあるデイゴは、豆科の落葉高木で、見事に咲いた年は「台風の当たり年になる」とも言われている。
デイゴが咲き終われば、マーパイが吹く初夏はもうすぐそこ。
ほどなく、アカショウビンの澄んだ鳴き声で目覚める朝がやってくる。
西表島の季節の変わり目は、島に吹く「風」が運んでくる。そして、花や鳥や虫たちなど、
たくさんの生き物たちが、季節の巡りを教えてくれるのだ。
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