こんばんは。
3月の満月。いかがお過ごしですか?
今夜も、西表島からエシカルラジオお届けします。
今回は、カンムリワシのお話です。
西表島の道路沿いにある電信柱をよく見てみると、
まるでオブジェのように、先端にじっと留まっている鳥がいる
カンムリワシだ
よく晴れた日には、鳴き声を響かせながら空高く旋回している姿や、
雨上がりに、電線にとまって羽を乾かしている姿を見ることもある
西表島の希少な生物といえば
真っ先に思い浮かぶのはイリオモテヤマネコだが、
カンムリワシもヤマネコと同じ「国の特別天然記念物」で、
国内では石垣島と西表島のみに生息する絶滅危惧種でもある
鋭い爪とくちばしを持つ猛禽類らしからぬ
南国らしいのんびりとしたワシで、
狩りの方法も自ら獲物を追いかけるのではなく、
獲物をじっと待つ呑気なスタイル
田植えの季節には、電信柱や木の上など高いところにとまって
稲の苗を狙うネズミや、掘り起こされた田んぼから
カエルやヘビが出てくるのをじっと待っている姿から
「苗代の見張り番」とも呼ばれているそうだ
八重山で古くから親しまれている「鷲ぬ鳥(バシヌトゥイ)節」は、
そんなカンムリワシの巣立ちの様子をうたった民謡
お正月や婚礼など、おめでたい席でうたわれる歌なので、
まだ羽に白さの残る幼鳥、ビルパニを見かけたら
その日はきっと良い1日になると、勝手に思っている
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